分析と持論を書いていく処

分析・仮説・持論を滔々と述べています|異論は認めます│こんな世界の見方もあるのだなという気付きを得て、楽しんでいただいたり、問題解決に役立てていただければと存じます

メールを返信する際に考えること

メールを返信する際によく考えることがいくつかあります。

A. 一般

1. 個人的に、相手のためになると信じ、気遣いとしてすることがあります。

例えば、次のようなことです。

①感情を相手で発散しない(「私/僕のこの不安な気持ちを聞いてほしい」という文にしない)

②相手をコントロールしようとしない(指図/命令をせず相手に決定権を委ねる)

③相手の文体に合わせる

2. 関わりたくない方に対しては、その方がどうしたらこちらにメールを送りたくなくなるか、ということを考えて書くことが多いです。

例えば、次のように書きます。

①甘え・承認欲求が強いため、関わりたくない→淡白に突き放す/事務的な口調

②束縛・制御・指図をしてくるため、関わりたくない→返信をしない/事務的な口調/「「わたし」はこう思っていますが「あなた」はそう思っているのですね」といったように自分と相手の主張をわけて書く

③恐怖により防衛が過ぎており、攻撃的であるため、関わりたくない→淡白に突き放す/事務的な口調(①と表裏一体であるため)

3. 一方、近づきたい方には、相手が求めるような特性を含ませて書くことが多いです。

例えば、次のように書きます。

①甘え・承認欲求が強いが、関わりたい→褒める/感情を素直に表現する/お願いをする/聞き手に回る

②攻撃的だが、関わりたい→易しめ・平仮名の文体/女性的な表現/受容的・味方になって寄り添う内容

③干渉を嫌うが、関わりたい→形式的/事務的/端的/返信不要

4. メールの返信法や会話術は、 ○○時間以内に返信する、や、未決定なことは書かないようにする、等々、分厚いルールブックが作れそうなほどあり、巷にもそのようなものが溢れているように思います。

個人的には、それらの技術を覚えることは、相手/自分という人間の特性を知る・分析するということと等しく、楽しく感じます。

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B. 目上   

1. 個人的には、社会的に地位が高い方からメールがくる場合は、特に返信に迷います。

というのも、そのような方との関係は、将来の社会における自身の立ち位置が大きく関わってくるためです。

例えば、以下のように、様々なことを考えてしまうこともあります。

・この文章だと出世欲が無いと思われるのではないか。

・この書き方であると、自身をメタ認識できている、というアピールをしてるようで鼻につくのではないか。

・対等な感じで書いたほうがいいのだろうか。しかし、相手は、権威・地位を肯定しているからその地位まで行ったのではないか。だとしたら、その権威・地位への気遣いはあったほうがいいのだろうか。慇懃無礼にならないか。

・この方はこういう本を書いていたから、こういう種の言動を嫌うと予想できる。しかし、あえて挑戦的に自己主張したほうがいいのかもしれない。

・過去・未来にかけて言動は貫徹していたほうが、誠実性が高いと思われるから、能力があると思われると予想できる。それならば、この間のメールと同じ内容でいったほうがいいのかもしれない。

・全く素直に話したほうが、後々言動に対して後悔なく責任をとれるかもしれない。

・それとも、優等生になって、相手が望むであろう要素を散りばめた文章のほうがいいかもしれない。その上で、イエスマンと思われない程度に自己主張を散りばめたほうがいいのかもしれない。

・あまり素直に書きすぎると、後になって漬け込まれ墓穴を掘った、なんてことになりかねないから、保険をかけて本心を見せないほうがいいのかもしれない。

・しかし、言うことを聞いてくれる素直な人を相手は求めているのだろうか。

・それとも、すべての人に平等に返信したほうがいいのだろうか。不器用な人と見られるかもしれないが、公平な印象は与えられると予想できる。

・この書き方だと、相手の目線を無視して、自分の興味を夢中になって話してしまっている。いや、逆にその方が、情熱をアピールできていてよいのだろうか。

・この相談内容だと、重い(相手への負担が大きい)かもしれない。逆に、助けたいという欲がある方なら、頼られている、と思われ喜ばれるのだろうか。

2. この状態は、考え過ぎて目的を見失っている状態である、といえるように思います。

つまり、結局は、「自分がどうしたいか」「自分はどう生きたいか」「自分らしさとは何か」という問いから、「この偉い方と今後どのような関係を築きたいか」という問いに答えを出し、目的を得ないと、メールは完成しないように思います。

3. この際、個人的には、今の素直な気持ちを書くか、10年先も同じであろう気持ちを書くことが多いです。

というのも、前者であれば、メールのやり取りを並べたときに、自分の伝記のようにになって面白く、後者であれば、10年前のメールを見ても現在と同じ気持ちが書いてあり、なんとなく感動するためです。

前者の気持ちは、その時々・状況・相手によって、様々に変化するものであるのに対し、後者の気持ちは、他者の介入できない自身だけのものであるイメージです。

4. さらに、以上のようなことを、自分と同じように考える(価値観が似ている)目上の方からのメールは、「あなたは私とどういう関係を築きたいのですか。あなたの目的を教えてください」というメッセージ性を持ったものになるように思います。

この場合、緊張したり、返信に悩むこともありますが、人生について立ち止まって考える良い機会として、有り難くいただいております。


以上、メールを返信する際によく考えることでした。

ここ迄読んでいただきありがとうございます。今日も良い一日をお過ごしください。