分析と持論を書いていく処

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欲と愛は両立不可能ではないか?

1. 前日の『欲を抑えてやりたいことを言うという矛盾』という記事での考えは次のようなものでした。

つまり、やりたいことがわかる、とは、我慢をせず素直に欲を持つことを前提としています。ですが、欲を持つ限り、愛情欲求が満たされることはないように思います。

というのも、愛情とは、欲を持たず、つまり、リターンを求めないで与えることであるとします。すると、仮にそのようなことをされても、自分に欲がある限り、相手が本当はリターンを求めているのではないか、と疑ってしまい、その愛情を感じることができないためです。

よって、愛情欲求を満たすことと自己実現欲求を持つことは両立不可能ではないか、という疑問が出ました。

2. そもそも、マズローの理論に綻びがあるか、この理論を正しく理解していないという可能性もあるように思います。ですが、一旦、そのような可能性は傍らに置いて考えます。

上で言ったとおりならば、愛情を感じるには、自分も欲を捨てて、リターンを求めず相手に与えることをしていなければなりません。そうすると、やりたいことは、欲を捨てること、になるように思います。しかし、欲を捨てると、やりたいという思い自体が消失してしまいます。これでは、両立できているとはいえません。

ゆえに、両立させるには、人と接しない時は欲を持ち、やりたいことを定め、人と接する時は欲を捨てる、という器用な技が必要となるように思います。

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3. 一方で、マズローの理論に反論するとすれば、次のようになります。

つまり、外にあるものによる欲の充足を求めると、これは手に入るとは限らないため、欲求は必ずしも満たされるとは限らないように思います。それでも程々で満足したり我慢したりせず、その欲求を充分に満たすことを目指し、欲が満たされた瞬間にのみ、愛情を感じることが可能となり、愛情欲求が満たされる、とします。

そうすると、自己実現欲求は、愛情欲求よりも先に満たされることになり、それゆえ、こちらのほうが、下位の欲求といえるかもしれません。



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